こんにちは、ふみ丸です!
現在美少女ゲーム関連の会社で働いていて、過去アニメやゲームに3,000時間以上費やしてます。
色んな作品に触れてきましたが、やっぱりパルフェの圧倒的面白さは褪せないですね…そしてなんとリメイクも発表されたという!!めでたい!!
念の為簡単に説明すると、パルフェとは丸戸史明さんの『パルフェ 〜Chocolat second brew〜』という作品です。
画像はPSVITA版のものですが、もともとはPC用の美少女ゲームでした。
今でもファンが多いこの作品、なんと今年でちょうど15周年!!僕自身もはじめてプレイしてからだいぶ経ちますが、今でもやっぱりとんでもなく面白いよなぁとしみじみ思います。
ちなみに、同じく丸戸史明さんの超名作、WHITE ALBUM2について語っている記事もありますのでよろしければぜひ!
神ゲー『WHITE ALBUM2』の面白さ、わかる人と共有したいさてさて、今回はそんなパルフェのここが好き!という要素をまとめてみました!パルフェファンのみんなに伝われ……!
- カトレアと里伽子の2強ヒロインの魅力
- 魅力的なキャラに仕上げるため完璧に整えられた里伽子シナリオ
カトレアと里伽子の2強ヒロインの魅力について
やっぱり面白い作品にはいいキャラがいるっていうのは間違いないですよね!パルフェでは主人公含めみんないいキャラしてますが、特にカトレアと里伽子が圧倒的すぎますよね。
まずカトレアについて
一言でいえば、The王道ツンデレヒロイン。完全無欠、不純物のないテンプレツンデレがそこにある。ストーリーも王道そのもの。
いつもいがみ合ってた二人だが、お互い競争を続けているうちに芽生える絆
そしてある日体調を崩すヒロインと全力でサポートに入る主人公
(はい、ヒロイン意識し始めまーす)
そして迎えるクリスマス、男女のこころが浮足立つタイミング
ベランダで、気持ちが抑えきれなくなってチュー
(うん、まさに王道)
何度も言う通り、キャラもシナリオも、みんなが憧れるような王道なんですよね!
でも、ふと思いました。本当にただの王道要素を詰め込むだけで、あそこまで魅力的なキャラができるんだろうか…いや、きっとそんなことはない。
その「王道+α」の部分が分かればカトレアをもっと理解できると思って色々考えてみました。
結論、「社会人として一生懸命であることに妥協しない芯の強さ、そしてそうなった背景の納得感」こそその+αの部分なのかなと思いました。
カトレアシナリオでは、仁と恋人になって順風満帆な関係と思いきや、カトレアが働くキュリオから本店に戻ってくるよう指示が下る。そしてその本店は遠い場所にあるため引っ越しも必要で、今まで通りいつも一緒には過ごせない。
仕事は大事にしたい、それによって仁が離れるなら仕方ない、と頭では思うけど心の整理ができない
仕事も仁も大好きだからこそ悩む姿に愛おしさを感じるんでしょうね…
そしてカトレアの仕事を大事にするという生き方は、天才型の由飛と比べて努力型であったカトレアだからこそ譲れないもの。才能では勝てないけど、一生懸命に真面目に努力する。それが自分の取り柄、強み、自分自身だからこそ、仕事を一生懸命やることを譲れない。
そうした背景もユーザーはしってるからこそ、みんなカトレアが大好きになる。
カトレアというキャラクターの大事にしているもの、芯の部分と、そうなった背景の納得感。魅力的なキャラクターと、そんなキャラクターができあがったストーリー上の背景、根拠をしっかり出しているからこそ、あれだけカトレアが魅力的に映る。
そしてそういった背景をしっかり描くという部分も、シナリオライター丸戸さんの表現のうまい所なのだなぁと思いました。
さて里伽子。このキャラの魅力を一言で表すのは非常に恐れ多いですよね。
なんたってこの作品を良作レベルから神ゲーの域にまで引き上げた張本人なんですから笑
僕の友人でも「俺たちはまだ夏海里伽子を乗り越えられていない」と豪語してますからね。いつまでも心に住み続けてる、永遠のヒロインっていう意味なのだと思います。
それでもあえて里伽子の魅力が何なのか、その要素を考えてみたら、結局は「ギャップ」とか「人間臭さ」という要素に集約されるのではないかと思いました。
仁に頼られることが嬉しくて、仁を好きになったのに
仁に頼られるどころか足手まといになってしまう存在になったからこそ
仁を受け入れれることができない
でもやっぱり仁が好きだし、好きでいてほしいから、決して弱みを見せず、自分のもので有り続けるような行動を取ってしまう
本来論理的に考えたら、仁に本当の話をして頼るとか、もうこの傷は自分一人で背負って仁とは完全に距離を置くとか、もっと賢く正しい行動があるはずなのに
仁が好きで、仁に頼られる関係性が好きで、だからこそ自分が仁に頼ることもきっぱり離れることもできない…
そんな風に賢いはずの女の子が、愛なんていうありふれた全く論理的には説明のつかないもののせいでにっちもさっちも行かなくなってしまっている…
そういうある意味のギャップ、人間臭さこそが里伽子の魅力なんじゃないかと思いました。
で、これがただ臆病で仁に思いを伝えられないくせに、他の女の子に嫉妬するとかであれば、下手するとただただめんどくさいキャラってことで終わってしまっていたはずです
でも里伽子は違う。ただめんどくさいやつじゃない、里伽子の抱える状況が彼女をめんどくさいやつにさせている。この部分が里伽子の魅力を考える部分で非常に大事になっている、そここそが里伽子シナリオの肝、クオリティの土台になっているのではないかと思います。
カトレアと同じく、魅力的なキャラ設定とそうなった背景の説明、そして納得感。そう考えるとこれらの要素は魅力的なキャラを作る上で非常に大事な気がしますね。
そして改めて、作者のストーリー構想力はやっぱ半端ないんだなぁと感じさせられますね…
魅力的なキャラに仕上げるため、完璧に整えられた里伽子シナリオ
これは直前の話に関連してきます。
繰り返しになりますが、里伽子の魅力は「本当は賢いのに、自身の状況と恋のせいで正しい決断ができず、にっちもさっちもいかなくなってしまっているというギャップや人間臭さ」だと表現しました。
そしてその土台になるのは、里伽子がそんだけめんどくさい状況になっていることへのストーリー的な納得感です。
これも繰り返しになりますが、里伽子がただただめんどくさい性格、というかめんどくさい行動をしているだけではほぼ100%魅力的なキャラにはなりません。
仁のことを受け入れないのに、仁の手伝いは一生懸命する。嫉妬もする。
お店には戻らないくせに、時々店の様子を見に来る。
裏表な行動が可愛い、けどめんどくさい。でもそうなった理由が、これでもかと言うほど完璧に整っていてユーザーが納得できることが里伽子シナリオのクオリティーの高さそのものではないかと思います。
仁のことが好き、仁も自分が好きなのはわかってる。でも仁が自分を好きなのは頼りになるからであって、今はもう頼りにならないとわかってしまったら好きでいてくれなくなるかもしれない。だからこそ打ち明けられない、頼れない。
でもやっぱり好きだから、時々様子をみてちょっと手伝ったり嫉妬したりして帰る。
で、そもそもなぜこんな怪我を負うことになったかといえば、これまた仁が好きだからこそというのが憎いくらい納得してしまいますよね。
大好きな仁がくれたブレスレットを忘れたから火事の現場に潜り込む。仁が好きだから、仁が大事にしている家族の位牌も持ち出そうとする。その行動を取ったからこそ怪我をしてしまった。それもあってケガのことは仁に話せない。
これだけドラマチックな展開にも関わらず、全てが論理的に辻褄が合う。こんな美しいシナリオがあるだろうか…
この画像も繰り返しになりますが、本当にこの一言が全てを表してる気がしますね。
あとは、里伽子って作品内の対称キャラとして恵麻さんがいますよね。ふたりとも仁の保護者的ポジションでありながら
家族↔非家族
という対称性があります。そしてそれぞれに悩みがある。
非家族は結ばれることはできるが、決して一番にはなれない
そして非家族ポジションに居る里伽子シナリオの結末、つまり里伽子の抱える問題の乗り越え方は、「非家族→家族になろう」という仁の提案でした。
頼りにならない存在になった里伽子は、仁がずっと自分が好きでいてくれることにある意味自信が持てない。そして仁の一番大事は「家族」であるから、今は自分のことが好きかもしれないけど、頼りにならない自分がいつか愛想つかされた時、自分は仁の優先順位の中でとてつもなく低くなってしまう。それは嫌。
仁としては、頼りにならなくなったからと言って嫌いになるわけあるかい!って感じですが、里伽子に納得してもらうためには、自分の一番大事な「家族」になってしまえばいいという素敵な提案をするわけですよね。
もう里伽子の抱える葛藤、そしてその解決策まで全てが整っていて、納得できて、そしてロマンチック。(褒め過ぎですかね…笑)
だからこそこの作品はめっちゃ面白いんだろうなぁと思います。
さて、また熱く語りすぎてしまいました…
パルフェは本当に今プレイし直してもやっぱり面白いなぁと思うほどのクオリティーの高さです。
本当は「ここが好き5選!」ということで、OPやBGM、個別エピソードのエモさについてもいっぱい語りたいことがあったのですが、長くなりすぎてしまうので一旦ここまでに抑えておきました笑
ここまで読んでくださった方は本当にパルフェが好きな方なのかなぁと思います。ぜひ会って語り合いたいものですね!
同じく丸戸史明さんの超名作、WHITE ALBUM2について語っている記事もありますのでよろしければぜひ!
神ゲー『WHITE ALBUM2』の面白さ、わかる人と共有したいそれではまた!